IP奨励賞
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第36回(2024年度)IP奨励賞受賞者
2024年8月29日
◆受賞者 | 荻 崇 教授 |
広島大学 大学院 先進理工系科学研究科 先進理工系科学専攻 化学工学プログラム |
◆受賞理由
受賞者は「資源の有効活用と循環に貢献する機能性微粒子材料の開発」を目指し、ナノからサブミクロンサイズの球形微粒子の界面状態や内部構造制御(多孔質化、中空化、コアシェル化)の研究を実施している。具体的には環境触媒、電子材料、co丑及着材、電池材料、バイオ吸着材としての機能や性能との関係を評価し、資源の有効活用や循環利用などで使用量を抑制しつつ、最大限の機能を発揮する材料設計のコンセプトを提案している。これらの研究成果は次世代の微粒子・粉体工学の領域を開拓すると共に、学術・産業の発展に深く貢献するものと期待している。
受賞者のこれまでの研究成果は査読付きSCI論文190報、書籍22編、解説52報、特許20件以上の業績であり、令和2年度科学技術分野の文部科学大臣表彰(若手科学者賞)を含む各種の受賞(11件(国外:2件))につながっている。また、主指導教員として博士課程後期学生12名を輩出し、教育活動も活発に行っている。
さらに、受賞者は粉体に関する学術論文(AdvancedPowder Technology、粉体工学会誌、KONA誌、Journalof Nanoparticle Research)の編集委員、粉体工学会評議員、日本エアロゾル学会理事、化学工学会粒子流体プロセス部会粉体プロセス分科会の幹事、日本粉体工業技術協会におけるバイオ粒子プロセス分科会副コーディネーターおよびAI利用技術委員会のコアメンバー等、所属学会および関連協会の重要な各種委員会委員を務めており、今後の粉体工学のさらなる発展と同分野の人材育成に貢献する中心的な人材として大いなる活躍が期待できる。
◆IP奨励賞の概要
- 制定 1989年(平成元年)
- 目的 粉体工学分野における独創的研究および新規性研究の創出
- 選出 粉体工学分野における学術の研究発展に深く寄与している若手研究者(45歳以下)を
粉体工学会、日本エアロゾル学会、日本粉体工業技術協会のご協力のもと毎年決定 - 贈呈 賞状および副賞(100万円、記念メダル)