IP奨励賞 -受賞者-
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第34回(2022年度)IP奨励賞決定
第34回IP奨励賞の受賞者は、同志社大学 理工学部 化学システム創成工学科 教授 吉田 幹生様に決定いたしました。表彰日は、当センターの設立記念日の8月29日です。
吉田 幹生氏 略歴
1977年 09月 | 生年月日 |
2005年 3月 | 同志社大学 大学院工学研究科 工業化学専攻 博士後期課程修了,博士(工学) |
2005年 4月 | 岡山大学 大学院自然科学研究科 研究員 |
2006年 12月 | 岡山大学 工学部 助手 |
2007年 4月 | 岡山大学 大学院自然科学研究科 助教 (2010年7~9月:ドイツ フリードリッヒ・アレクサンダー大学 =エアランゲン-ニュルンベルク校 客員研究員) |
2016年 4月 | 同志社大学 理工学部 化学システム創成工学科 准教授 |
2022年 4月 | 同教授,現在に至る |
受賞理由:
受賞者は,粉体プロセスで作られる製品の性能を引き上げるためには,粉体を意のままにコントロールするハンドリング技術の向上とその理解が重要であると考え,ナノ粒子添加や外場の導入により粒子間相互作用力を操作し,粉体運動挙動を制御する研究を推進している。研究の特徴は,様々な実験手法や統計手法を用いて粉体運動挙動の諸現象を多面的に捉えると共に,粉体シミュレーションを利用した解析も行うことにより,より深く粉体運動現象を理解するよう努めている点にある。得られた成果は,工学的および学術的に評価され,研究奨励賞を始めとした多くの賞を受賞している。
同氏は,産学を問わず粉体ハンドリングの研究者・技術者との情報交換や相互理解を積極的に進め,工業プロセスにおける課題の認知と解決法を常に意識し,自身の研究に反映させながら粉体ハンドリング技術の開発と工学の発展に大きく貢献している。さらに,これまで,研究を通して得られた粉体工学に関する知見を社会実装に繋げる取り組みを行い,産学連携を通じた粉体工学の発展に寄与しようとする強い意識が認められる。したがって同氏は,今後の粉体工学の更なる発展と同分野の人材育成にも大いに貢献する中心的な人材として,多大なる活躍が期待される。